「人生は霊的巡礼の旅―スピリチュアリズムの死生観」(ハート出版)
新装版→「人生は本当の自分を探すスピリチュアルな旅」
近藤千雄さんが自身の体験・経験を紹介しながら、心霊現象やスピリチュアリズムというものを説明してくれています。
・付記 より
<ハイズビル事件(スピリチュアリズムの発端となったできごと)について>
その現象が起きた1848年当時のフォックス家は、バッファローをはさんで、リリーデールとは反対方向に車で1時間半ほど行ったところにあるロチェスター市の郊外に住んでいた。
不思議なことに、2人の娘ケートとマーガレットのいる時にかぎって家の中で原因不明の音がする。
たとえば、きちんと閉めたはずのドアがひとりでに開くので、父親が側で待ち構えていて思い切って開けてみても、そこには誰もいない。
怖がった娘が両親の寝室へ来ていっしょに寝ようとすると、そのベッドごと天井高く持ち上げられたりした。
そんなある日(1948年3月31日)妹のケートが変な音のする方向に向かって
「鬼さん、あたしのするようにしてごらん」
と言って手を叩いたところ、それと同じ回数だけ音が返ってきた。
そこでこんどは姉のマーガレットが
「じゃ、あたしのする通りにしてごらん」
と言って手を4つ叩くと、やはり4つ音が返ってきた。
その様子を見ていた母親が
「じゃ、あたしの子ども全員の1人1人の年齢を言ってごらん」
というと、今はもう他家に嫁いでいる長女をはじめとして、働きに出ている息子を含む6人の子どもの年齢を正確に当て、さらに少し間を置いて、いちばん下の3歳で他界している子どもの年齢まで当てた。
そこで母親は
「あなたは人間なの?」
と問うたところ、何の返事もない。
そこで
「もしも死んだ人間の霊だったら、2つ叩いてちょうだい」
というと、すぐさま2つ音がした。
その方法でどんどん聞き質していくうちに、その音の主は31歳の男性で、地上時代は行商人をしていて、その家の前の主人に殺されて金を奪われ、死体はその家の地下室に埋められたという、ショッキングなストーリーができあがってしまった。
事実、その後の発掘調査で、男性の白骨死体が出てきた。
その事実は一般紙の“ボストン・ジャーナル”でも報道されたほどで、母親はショックで1週間で髪がまっ白になっている。
洋の東西を問わず、霊騒動とか幽霊話というのは昔からあった。
それがすべて一時的な“話題”で終わってそのうち消えていったのと違って、この騒ぎがスピリチュアリズムの発端とされるに至ったのは、その怪奇性もさることながら、それより重大なことは、米国はもとよりヨーロッパの科学者、法律家、裁判官といった、もともとそういうものに無関心であるはずの人々が関心をもち、直接フォックス家を訪ねてきたり、ケートやマーガレットを実験研究の対象として、本格的に取り組んだことである。
とくに英国の物理化学者ウイリアム・クルックス博士、フランスのノーベル生理学賞受賞者シャルル・リシェ博士といった世界的な科学者による本格的な研究が、スピリチュアリズムに“科学性”を持たせることになった。
目次
一章 ほんとうの“自分”を求めて
二章 自我の中枢が“脳”でないことを物語る実話
三章 心霊現象とは何か、そして何のために演出されるのか
四章 スピリチュアリズムとは何か
五章 スピリチュアリズム思想の四大原理
六章 霊媒の種類とその功績
七章 森羅万象は霊力の顕現
「霊的人類史は夜明けを迎える―スピリチュアリズム誕生の系譜 霊と深く関わっている人類の歴史―。」(ハート出版)
・まえがき より
本書で私はスピリチュアリズムの淵源を遠く三千有余年もさかのぼり、歴史的現実に即しながら、今日の人類が抱える問題を見つめ直してみたいと思う。
目次
序論 暗黒時代はまだ終わっていない
第一部 霊性の“昼”の時代
第一章 神霊の実在を意識した古代人の生活
第二章 高級霊の地上への降誕
第三章 地上時代のイエス
第四章 イエスは十字架上で死んでいなかった?
第五章 霊界へ戻ってからのイエス
第二部 霊性の“夜”の時代
第一章 キリスト教徒への迫害
第二章 ローマ帝国とキリスト教
第三章 人類の狂気 - 異端審問と魔女裁判
第三部 霊性の“夜明け前”
第一章 スピリチュアリズムの予兆
第二章 スピリチュアリズムの勃興
第三章 既成宗教とスピリチュアリズム
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