「霊能開発入門 (TEN BOOKS)」
・訳者あとがきより
私の意見はいたって簡単である。
現段階の地上人類は五感によって生活し、霊的なことは天才的霊能者のお任せするのが無難であるということである。
人間は物質界ならではの体験を求めて地上へ降りて来ているという事実をまず認識する必要がある。
その認識がすべての根底であらねばならないのである。
物質的なものに促われてそれしか見えなくなるというのでは、それも別の意味で地上生活の危険性とも言えるが、大へんな高級霊でありながら物質的体験に欠けるところがあって、それを求めてわざわざ物質界へ降りて来る霊もあるほど、それほど物的体験というのは貴重なのである。
それによって霊界へ戻ってから飛躍的に威力を増すのである。
極端な例では、母胎の産道を通過するという、ただそれだけの体験を求めて誕生してくる場合もあるという。
そこには人智では測り知れない霊的な事情があるのであろう。
これはいずれ人類の進化とともに徐々に解明されていくことであろうが、それとは別の要素として、地上生活にまつわる悩み・痛み・苦しみ・悲しみといった体験はその人に与えられた挑戦課題であり、それを一つ一つ克服していくことによって霊性の進化が得られるというのがスピリチュアリズムの教えである。
そこには必ずしも超能力の必要性はないということである。
では、なぜ霊能開発の手引き書を出すのかと問われれば、それは一つには先天的に霊媒となるべき使命をもって生まれてくる人がおり、そういう人が順調にその道を歩むための手引き書が必要であるという考えかれであり、もう一つは、本書が単に霊能の開発法を述べるに留まらず、心霊学の基本的知識を分かりやすく説いてくれているからである。
「霊力を呼ぶ本―生きがいの発見」
・目次
第一章 求めよさらば与えられん
第二章 心のスイッチを切り換える
第三章 心の病いが病気をつくる
第四章 逃避せずに闘争心を燃やせ
第五章 汝みずからを知れ
第六章 失敗は成功へのステップ
第七章 人生を達観する
第八章 道義心に忠実に生きる
第九章 インスピレーションの不思議
第十章 自分から出たものは自分に戻る
第十一章 祈りが奇蹟を呼ぶ
第十二章 死は新たな人生への旅立ち
第十三章 霊性を拓く
・訳者あとがきより
洋の東西を問わず人間は“精神力”が時として想像を超えた威力を発揮するものであることを、理屈はともかく、体験によって知っていた。
今でも、勉強に際して、仕事に際して、あるいは病気に際して、“何くそ”という心構えが大きく物を言うことを、それぞれの分野の専門家や指導者が口を揃えて説いている。
本書はそれをスピリチュアリズムの立場から説いたものである。
スピリチュアリズムとは何かを今ここで詳しく説明する余裕はないが、要するに物的宇宙の内的世界、俗に言う死後の世界ないし霊界を、霊媒という超感覚能力者を通じて探り、地上生活との係わり合い、死後人間が辿るべき運命、霊的摂理、神の存在等について、その世界の生活者、いわゆる霊魂からの通信をもとにして、新しい人間哲学、人生哲学、生命哲学を樹立せんとする学問的思想活動のことである。
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